
| 工事名 | 高須西地区 急傾斜地崩壊対策法面工事 |
| 発注機関 | 福岡県北九州県土整備事務所 |
| 施工場所 | 北九州市若松区高須西2丁目 |
https://www.sd-method.com/ SD工法に施工承諾 鉄筋挿入工において仮設足場不要となり30%工期削減になった。
またICT法面工を実施し、3次元起工測量・3次元出来形測量を無人航空機(UAV)を使用して行った。
法面工事における鉄筋挿入工とSD工法
災害に強い斜面対策を支える技術と、その将来性
法面工事は、道路、宅地、山間部、公共インフラ周辺の斜面を保全し、崩壊や落石などの災害から地域の安全を守る重要な工事です。とりわけ近年は、豪雨、台風、地震など自然災害の激甚化に伴い、急傾斜地対策、法面補強、斜面防災の必要性が全国的に高まっています。こうした時代において、法面の安定化に大きく寄与する代表的な工法の一つが鉄筋挿入工であり、さらに厳しい施工条件において高い効果を発揮する施工技術としてSD工法が注目されています。
鉄筋挿入工とは、地山や既設法面に削孔を行い、その内部に鉄筋や鋼棒を挿入し、モルタルやグラウト材によって定着させることで、斜面内部の安定性を高める工法です。主として、表層崩壊の防止、地山補強、浮石・転石対策、既設法面の補修・補強、災害復旧などに広く用いられています。法面を大規模に切り直したり、新たに大きな構造物を築造したりすることなく、既設の地形や法面条件を活かしながら必要な補強を行うことができるため、施工性、経済性、環境配慮の面からも優れた工法といえます。
さらに鉄筋挿入工は、法枠工、吹付工、植生工、排水工など、他の法面保護工・法面補強工と組み合わせやすい点にも大きな特長があります。単体で完結する工法というより、法面全体を総合的に安定させるための中核技術としての役割を担っており、道路防災、斜面災害対策、急傾斜地崩壊対策といった幅広い分野で重要な位置を占めています。
一方、法面工事の現場は、常に同じ条件ではありません。地質、湧水、風化の進行、施工スペースの有無、重機搬入条件、交通規制、足場の制約など、現場ごとに異なる課題があります。特に急傾斜地や高所、狭隘な施工ヤードを伴う現場では、通常の機械や一般的な施工方法だけでは、安全性や施工効率を十分に確保できない場合があります。こうした厳しい施工条件のもとで、その真価を発揮するのがSD工法です。
SD工法は、急傾斜地や狭隘部、高所作業を伴う法面においても、削孔、挿入、定着といった工程を安全かつ効率的に進めるための施工技術です。とりわけ、施工ヤードが限られる法面、防災対策が急がれる現場、既設道路や周辺環境への影響を抑える必要がある箇所などにおいて、高い実用性を発揮します。言い換えれば、鉄筋挿入工が法面補強の本体技術であるのに対し、SD工法はその性能を厳しい現場条件の中で確実に発揮させるための施工技術であるといえます。
株式会社ナルテックでは、こうした高度な法面施工技術に積極的に取り組んでおります。実際に、**福岡県北九州県土整備事務所発注「高須西地区 急傾斜地崩壊対策法面工事」**において、元請としてSD工法を施工承諾のもと施工した実績を有しております。この実績は、単なる施工経験にとどまらず、公共工事における法面防災、急傾斜地対策、施工管理、安全管理、品質確保に対して、当社が確かな技術力と現場対応力を備えていることを示すものです。急傾斜地崩壊対策工事は、地域住民の生命・財産、道路機能、周辺インフラの保全に直結する極めて重要な工事であり、その施工を元請として担った経験は、当社にとって大きな誇りであると同時に、今後のさらなる技術研鑽への責任でもあると考えております。
今後、鉄筋挿入工とSD工法の重要性は、さらに高まっていくものと見込まれます。第一に、国土強靱化の推進に伴い、道路法面、急傾斜地、斜面災害危険箇所に対する防災・減災対策の需要は、今後も継続的に拡大していくと考えられます。第二に、既設インフラの老朽化により、新設中心の時代から、既存ストックを補修・補強し長寿命化させる時代へ移行していることが挙げられます。その点において、既設法面を活かしながら補強を行う鉄筋挿入工は、極めて合理的で将来性の高い工法です。第三に、建設業界全体が直面する担い手不足、人材確保、安全性向上への対応という視点からも、SD工法のような高所・急傾斜地に対応可能な実践的施工技術の価値は、今後ますます高まっていくでしょう。
これからの法面工事に求められるのは、単に施工を行うだけではなく、現場条件を的確に見極め、最適な工法を選定し、安全性、品質、耐久性、施工効率を総合的に高い水準で実現する力です。株式会社ナルテックは、法面工事、斜面防災工事、急傾斜地崩壊対策工事において、これまで培ってきた技術力と現場経験を活かし、地域社会の安全を支える責任ある施工に真摯に取り組んでまいります。
法面防災の仕事は、決して華やかさを競うものではありません。しかし、人々の暮らしを守り、地域の未来を支えるという点において、極めて社会的意義の大きな事業です。鉄筋挿入工とSD工法は、その最前線を支える中核技術であり、これからの防災・減災、インフラ保全の時代において、ますます重要な役割を果たしていくものと確信しております。